仕事の質を高めつつ仕事時間を減らすには?

今回の内容

 
 
 
 ***

 

1: はじめに

2016年秋。日本の最大手広告代理店の電通を舞台に新入社員の過労死がニュースとして大きく取り上げられた。日本列島では賛否両論で「過労死」が語られた事件だ。

 

仕事時間が長いという問題に直面しているひとは、自分の仕事のやり方を過信している。わたしも2015年までそうだった。

 

なぜわたしは自分を過信したのか?

今回は働き方についてのエントリーです。

 

 

2: 自身の時間の使い方を可視化する 

以下を自問してみると、イメージがつくかもしれない。

 

  1.  仕事を始める時間になった。その時、わたしは一日のTo Doをスケジュールとして持っているか?
  2.  一日のスケジュールは、最低でも30分単位で予定(To Do)が割り当てられているか?
  3. スケジュールは予実管理がされているか?(例:一時間で行う予定の作業は、予定通り一時間で終わったか、把握しているか)

 

どうだろう?2まではやっているひとがいるだろうと思う。しかし肝となるのは3だ。

なぜ肝が3なのかというと、3の予実管理をしないと、自分の作業見積もりが正確かわからないから。

そしてスケジュールの予実管理は、現状の可視化が目的になる。

 

1日の「仕事」は、様々なタスク、ミーティングなどの塊で構成される。

1日24時間という有限の時間の中で、ひとは仕事をスケジュール化して管理するひともいれば、来たものを順にこなすひと、ToDoリストでその日やることを書き出しているひとなど、24時間の使い方は様々だ。

仕事の管理方法について、真剣に考えているひとでなければ、自身の仕事の管理方法が、まさか「無駄な時間だらけ」とは気づかない。いや、気づけない。質が悪いことに、自分には「無駄がない」と思い込んでいるひともいる。わたしは「無駄はない」と思っていたひとりだが・・・。

 

どのように1日を過ごしているか、事実を知らなければ真の解決はありえない。

それは逆に考えると、自分の時間の使い方を可視化することができれば、真の問題を見つけることができる可能性が高くなる、ということだ。

 

「正しい問題」発見が、正しい課題を洗い出し、改善につながる可能性を開く。

 

 

3: 劇的に仕事時間を減らす「問題」は何か?を探す

「わたしの仕事時間を長くしている、一番大きな要因は何か?」

 

それを把握し、解決することで、劇的に仕事時間が短くなる可能性が高い。

経験上、第三者のサポートを得ることができるととてもよい。客観的な意見は甘えがちな自分自身を正常な方向へ導いてくれる。

 

わたしが行った仕事改善活動の、仕事時間の前後比較は以下。

 

  • 改善活動前の仕事時間:9:00-22:00 or 24:30
  • 改善活動中~後の仕事時間: 9:00-20:00

 

残業で苦労しているひとなら、この2時間~4時間の作業時間短縮の意味がわかると思うけど、すごく改善している。

では何を行ったのか、実際にわたしがやったことを書いていくことにする。

 

3-1: 現状の可視化による問題の特定 > 課題抽出 > PDCAサイクル

「現状の可視化が大事」と先に書いたのは、わたしがその方法で上手くできたから。具体的には、わたしは以下のステップを踏んだ。

 

  1. 週次で30分のミーティングを行った。
  2. 参加者は同僚2人が協力してくれた。
  3. ツールはExcelで作った週次のスケジュール表。このスケジュール表は1日を30分単位で区切り、予定と実績を記載できるようになっている。
  4. 会議ではわたしが過去1週間のスケジュールの予定と実績のズレを報告。報告の際、特に予実差が大きな部分の原因を定性的に報告。また無駄と思われる会議や作業の洗い出し、共有した。
  5. 会議参加メンバーの役割は、第三者の視点でわたしの仕事の無駄を洗い出すこと。例えば「火曜日のこの作業は多く時間を使っているが、なぜか?時短できるか?」

 

わたしは3か月間、この報告会を実施。報告を繰り返しているうちに、わたしの時間を盗む、「時間泥棒」の存在が浮き彫りになってきた。

「時間泥棒」が特定できたので、「時間泥棒」を排除するための方法を報告会で検討し、それを排除するテスト実行した。上手くいかなかった部分は修正を繰り返す。PDCAサイクルを回した。

PDCAサイクルを回す際、サポートしてくれる第三者の目(思考?)は大いに助けになった。

 

3-2: 仕事における「時間泥棒」の捕まえ方、ポイント

「時間泥棒」の捜索で重要なポイントは、わたしの「行動」にフォーカスすることだ。

決して「考え方」や「ベキ論」にフォーカスしない。

 

なぜ「行動」にフォーカスするかというと、「行動」への指摘は、指摘する方も指摘される方も、認識に違いが出にくいから。

一方、「考え方」や「ベキ論」は、ひとによってとらえ方や重要度(何を大切にしているか)によって異なるため、指摘した方の思いと指摘されたひとのとらえ方にギャップが出る可能性が高い。これが「行動」にフォーカスする理由になる。

 

「行動」へのフォーカスの具体的な方法は以下。このギャップ分析は、シンプルだが非常に強力だ。

 

  1. 時間を要した作業を特定する
  2. 1の作業を、もし普通に行った場合(もしくは理想的なやり方)ならどのようなステップになるか、を書き出す
  3. 1と2で出した、理想的な「行動」と時間がかかった「行動」を比較し、なぜ時間がかかったかを検証する
  4. 次回も同じところで時間がかかる、再現性がある場合、原因を特定する
  5. 時間がかかる原因を解消するための方法を「行動ベース」で考える
  6. 考えた新しい方法で「行動」する

 

どうだろう、イメージは湧くだろうか。 

 

 

4: 大きな問題の解消後は「自分との戦い」が続く

一番大きな問題を取り除くことができたら、次は、改善を成功させた自分を過信しないことが重要だ。

ひとが行う作業は、ロボットが実行するのとは異なり、無駄が多く含まれる。

その無駄は、小さい無駄である可能性がある。小さい無駄だから見えにくいのだが、「塵も積もれば山となる」という言葉は、労働時間を考える上で非常にフィットする。

多くの小さい無駄を取り除く、ここからが、本当の戦いだ。

 

小さい問題の課題抽出も、一番効果が大きい問題を見つけるのと方法は同じだ。

違いは、「小さい問題」はたくさんあるから、継続して改善活動を行えるか、とうことが課題だ。

 

例えば以前書いたエントリーは、わたしが行った小さい課題解決の話。

 

ashian.hatenablog.com

 

この小さな無駄の解消策で、わたしの仕事時間は更に1時間短縮できた。

 

  • 改善活動前の仕事時間:9:00-22:00 or 24:30
  • 改善活動中~後の仕事時間: 9:00-20:00
  • 小さい無駄の排除活動の仕事時間:9:00-19:00

 

 

 

5: 「仕事に追われる」から「仕事を追いかける」へ

 2016年に以下の本が出版された。

 

『なぜ、あなたの仕事は終わらないのか スピードは最強の武器である』

 

ハウトゥー本と言われるこの手の本は、現在、マッキンゼー系の本など多数出版されている。同じような内容が、数年単位で繰り返されている感じもあるけど、書かれている内容を実際にやってみるなら非常にリーズナブルな教材になる。

だからわたしはハウトゥー本をお勧めする。 ただし「読むだけ」ならお勧めしない。本の内容を「実際にやってみる」ことが最も重要なことだから。

 

この本からわたしは以下のノウハウをピックアップし実践。

その結果、仕事の質の改善を合わせて行うことができるようになった。

 

  1. 翌日の予定は前日夜に作成
  2. 9:00始業から7:30始業に変更
  3. 仕事の8割を作業期間の2割で仕上げる※提出は期限通りに出し、はやめには出さない
  4. (独自ルールで)17:00に退社

 

このアイデアの導入で、わたしの仕事時間は以下になった。

 

  • 小さい無駄の排除活動の仕事時間:9:00-19:00
  • 改善後の仕事時間:7:30-17:00

 

なんだ?仕事時間が1時間半オーバーじゃないか?

本当は1時間30分前倒しで始業しているので、終業時間を1時間30分前倒しにしたい。

現状はしかしながら組織の問題で難しい。

 

 

 

5-1: 仕事の質の改善

今回の改革によってわたしの仕事に変化が起きた。

わたしの変化のひとつに、仕事時間に質があることがわかるようになったということがある。

わたしの時間感覚は以下のような感じだ。

 

  1. プレミアムタイム:7:30-9:00
  2. ゴールデンタイム:9:00-10:30
  3. シルバータイム:10:30-11:30
  4. ブロンズタイム:11:30-15:00
  5. やる気がでないタイム:15:00以降

 

残念ながら、ゴールデンタイム以降は同僚という「時間泥棒」が暗躍し始める。

そのため、プレミアムタイムの時間の使い方が重要になる。

 

先の書籍のアイデアを導入したことで、わたしの1日に以下のような変化が起きた。

 

  • 前日に予定を作っているので7:30からのプレミアムタイムには、トップスピードで突入できるようになった(時間泥棒もいない)
  • 重要な仕事をプレミアム、ゴールデンの両時間帯に配分することで、生産性が向上
  • 前倒しで仕事をする状況を作りだした
  • 仕事の締め切りに余裕をもって対応できるため、全体的に余裕が出てきた
  • 作業のゆとりから、新しいアイデアの創出や手を付けていなかった新しい仕事(経験)を追加できるようになった

 

時間のゆとりは精神的ゆとりをもたらす。

これまでの「働き方改善」は最悪だった仕事時間の仕事の質を100として、その仕事の質を100のまま維持しつつ、仕事時間を減らすというものだった。

今回の改善は、改善後の仕事時間を100として、仕事の質を100以上に引き上げるための改善。

 

5-2: 現在見えている課題

 

仕事の前倒しで余裕を持ち、「仕事に追われる」のではなく、こちらが「仕事を追いかける」状況になれば、それは本当の意味で「仕事を管理している」と言える。

わたしは仕事を追いかける状況になったことで、作業ではない「考える仕事」を増やしている。考える仕事から新しい仕事が生まれる。

新しい仕事はルーティンになっていないので、試行錯誤の繰り返しだ。

そのため、新しい仕事によって時間のコントロールが難しい状況になっている。

 

現在の課題は、新しい仕事を増やしても仕事時間を増やさないということだ。

7:30-15:30の仕事時間に持っていくことを目標にしたい。

 

 

ほなまた!

 

 

 

広告を非表示にする