「守・破・離」の「守」:その道に長けたひとに習う、という選択

今回の内容

 

1: 「守破離」は大事な考え方

昔からある考え方で、守・破・離という、学ぶためのフレームワークがある。

Google先生に聞くと諸説出てくるが、

守破離 - Wikipedia

には以下のように記載がある。

守破離(しゅはり)は、日本での茶道、武道、芸術等における師弟関係のあり方の一つ。日本において左記の文化が発展、進化してきた創造的な過程のベースとなっている思想でもある。個人のスキル(作業遂行能力)を3段階のレベルで表している。
まずは師匠に言われたこと、型を「守る」ところから修行が始まる。その後、その型を自分と照らし合わせて研究することにより、自分に合った、より良いと思われる型をつくることにより既存の型を「破る」。最終的には師匠の型、そして自分自身が造り出した型の上に立脚した個人は、自分自身と技についてよく理解しているため、型から自由になり、型から「離れ」て自在になることができる。
武道等において、新たな流派が生まれるのはこのためである。

 

一読すると、ほとんどのひとが「もっともだ」「そうだよなー」と思うはず。

 

この守・破・離、わたしは実生活に活かすのが難しいと考えている。というのも、最初の「師匠」を見つけるのが難しいからだ。

 

情報が今ほどは得難かった時代には「情報がない、わからない」という難しさがあった。

今はGoogle先生がいるので情報は得やすくなったが「情報が多すぎて選び方がわからない」とい難しさがある。そんな2017年8月の現在、いったいどのようにして師匠を探したらいいのだろう。

 

2: 誰かのサポートは自立を前提にすること

情報を得やすい現在は、情報発信が容易になった現在でもある。それは独自の方法を発信することもできるということを意味する。だから

「守・破・離なんて関係ない。独自の方法で切り開く」

という考えを持つ人がいる。その場合は自分の信じる道を作ったらいい。

しかし、身近な例で明らかに先人に習った方が効率的だと思うことはたくさんある。例えば中年男性なら、

「薄着になる夏に、このたるんだ腹回りは格好が悪い。何とかできないだろうか。」

とか、ビジネスパーソンなら、

「英語力をつけたくて英会話学校に通ったけど実力がつかない。いくつか教材を試したけどダメだ。どうしたらいいんだろう。」

というような場合だ。

巷にいろんなサービスがあるから目移りしてしまう。

情報を得やすいこの時代、以下のステップを、先ずはふんでみるというのは一案だ。以下は英語の場合の例。

  1. 「英語を勉強したい」を手段として、何を得たいかを明確にイメージする
  2. 英語を勉強する期間を決め、サービスをGoogle先生で探す
  3. 見つけたサービスは、期間終了後、自分で継続できるメソッドか、検討する
  4. 体験コースがあれば、自分の目的が達せられるサポートを受けることができるか、確認のために体験入学する

サービスを買うということは、当たり前だがお金がかかる。自分の人生に必要と思うスキルや状態を手に入れるための投資だ。投資ということは、投資した後、投資を回収する期間がくる。投資を回収できなければ、投資は失敗したことになる。つまり無駄なお金の使い方をしたことになる。

だから、投資回収期間を作れる状態、例えば、3か月間の投資期間と決めたなら、3か月でスキル取得が完了する、もしくは4か月目からは自身で継続できるノウハウを得ている状態になっている必要がある、ということだ。

なお、ずっとそのコストを払い続けるという選択もある。投資を長期間続けるということになる。その投資の方法に価値があると判断できるならそれでも大丈夫。ただ基本的には、そのサービスから自立できる状態になることを前提に考えることをお勧めしたい。

 

3: 型を身に着ける

コーヒーが好きなひとは、ミル、サーバー、ポットなど器具を揃えてハンドドリップを楽しむこともあるだろう。

ハンドドリップの方法を本で技術を学ぶことができる。

お気に入りの喫茶店やコーヒーショップでハンドドリップ講座を開催していたら、有料でも参加するというのもひとつだ。その場合は実演できる講座が有益なのは言うまでもない。コーヒーのハンドドリップは技術だから、座学では学ぶことができない。

好みのハンドドリッパーの技術を身に着けたら、それは自宅で好みのコーヒーを淹れることができるということだ。

「師匠」を探して型(=基本)を習う。時間をお金で買うことは目的にかなうなら検討に値する。

「未来のために投資する」

という考え方は頭の隅に残しておくといい。

 

4: 型を自分のものにできるか

型を身に着けるのは難しい。何度も練習しないと型は身につかない。

「型を自分のものにする」ために目指すレベルは、見据えている到達点をどこに設定するかで異なる。

プロになるなら同じ品質のコーヒーを1日に何十杯と淹れることができないといけない。一方、自宅で自分や周りのひとに振舞うことをゴールにするなら80点、いや70点のレベルでも問題ないし、品質のばらつきも問題にはならない。

自分が目指すゴールに合ったレベルで、学んだ型を自分のものにできるか。

先の守・破・離の「守」はとても大切なスタート地点だ。

 

5: 型の向こう側に行く

ダイエットでも同じことが言える。

ダイエットのためにスポーツジムに通うひとは多い。

スポーツジムには様々な道具が置いてあり自由に使うことができる。筋トレの器具、有酸素運動の器具、プール。

だけど自分が目指す理想の姿に合致したトレーニングができているひとはどれくらいいるだろう。

中年男性で腹回りについた内臓脂肪を落としてすっきりしたシルエットを手に入れたいと考えてる場合、腹回りの脂肪を落とす「型」を知っているだろうか。

毎週、スポーツジムのランニングマシンで1時間、汗をかいたとしても、それだけでは内臓脂肪は落ちない。ベンチプレスを必死でやっても、腹筋運動を必死でやっても、腹回りのぜい肉は落ちない。

「型」を知らないからだ。

腹回りの内臓脂肪を落とす「型」を知り、型を繰り返して「守」り、腹回りを脂肪を落とす必要がある。

「型」を破って自身のトレーニングを行うのはそれからだ。どれだけ胸周りの筋肉がついても、腹のぜい肉には関係ない話、ということを理解しないと理想の体は手に入れることはできない。

 

上手く行かないとき、守・破・離の「守」が間違っているのではないか、と疑ってみることをお勧めする。